人々の住宅と健康への意識が高まり、無垢材や漆喰、珪藻土など自然素材を取り入れた家が注目されています。快適な自然素材の家を建てたいけれど、迷っているあなた。
今回は、気になるコストやメンテナンス、品質面でのリスク、工務店の探し方など、自然素材の家づくりの専門家とも言える工務店が解説します。
そもそも「自然素材」とは?
自然素材とは、無垢材や漆喰、珪藻土、天然リノリウム、コルク材、和紙、セルロースファイバーなどを指します。
シックハウス症候群やアレルギー症状を引き起こす原因と言われるホルムアルデヒドなどの化学物質が含まれず、自然素材ならではの風合いや香り、感触を楽しむことができる点が特徴です。
接着剤や材料に化学物質を含んだ家は、住んでいる間に空気中に化学物質が放出されていくため、化学物質によってアレルギーを引き起こしたり、シックハウス症候群の原因となったりする恐れがありますが、自然素材を使用した場合は、化学物質が空気中に放たれることはありません。
通気性に優れているため、常にきれいな空気を取り入れることができます。
自然素材の家で後悔すると感じるポイント
コスト面や素材の特徴、メンテナンスなど、自然素材の家づくりにおいてはリスクと捉えられる要因も考えられます。
自然素材の家を建てる際のデメリットについて紹介しましょう。
①コストが高い
自然素材は量に限りがあり、家づくりの素材として使用できるまでに長い年月がかかるものや、扱う職人の技術が必要となり手間がかかるため、費用が割高になるのが一般的です。
標準仕様の内容や使用する材料の工夫、間取りの取り方などによって費用が抑えられることもあるので、こだわりたいポイントと予算感を明確にしておくことをおすすめします。
②メンテナンスが大変
自然素材と一口に言っても、住宅建築に使われる素材はさまざまです。
こまめな手入れや、素材別のメンテナンス方法や頻度を確認しておくことが大切なポイントになります。
全く関心を持たずに状態の変化を見逃したり、状態が悪化する使い方をすると、劣化のスピードが早まってしまうことも。
③木材が劣化してしまう
無垢材は時間の経過と共に色合いが変わり味が出て来ますが、同時に劣化も起こります。
紫外線によってダメージを受け、日焼けや酸化を起こして色味が変化したり、樹種によって木材が持つ油分の量が変わるため、艶感がなくなってしまうこともあります。
④傷や跡がつきやすい
無垢材は、塗装で保護されないため、傷がつきやすく、汚れがしみこみやすいと言われています。
しかし、もしへこみや傷ができてしまった場合は、直したい部分に湿った布を当ててスチームアイロンをかけることで、木が膨張してへこみが改善されます。
⑤模様替えがやりづらい
無垢材のフローリングの場合、へこみや傷ができてしまうことがあるため、大きな家具を移動させるなど、頻繁に模様替えをするのは好ましくありません。
自然素材の家が向いていない人
建築コストを抑えたい人や、素材のばらつきが気になる人、新築の状態をキープし続けようとするなど、完璧主義の人には、自然素材の家が向いているとは言えません。
①几帳面な人
無垢材は、合成した木材と異なり、木の模様や節、色合いなどが均一ではないため、もし、あなたが均一な模様の素材を求めているのであれば、天然素材はおすすめできません。
フローリングの傷や汚れが気になる神経質な人や、メンテナンス面でストレスを感じやすい人、完璧を求める人は、他のスタイルの家を検討してみても良いかもしれません。
②飽き性な人
傷や色むらなどのデメリットが自然素材になじんだ家のアクセントになることがありますが、それに飽きてしまう人や、定期的に模様替えをして気分転換をしたい人には向いていません。
③アレルギー体質の人は要注意
自然素材の内装材の中には、体に合わない物質が入る可能性もあります。
例えば、木材の成分や樹液などによってアレルゲン物質反応を起こす人もいます。
建材を決める前に触れてみたり、使用を検討している内装材のアレルギー検査を行いましょう。
必要であれば、医師に相談し、自己判断で完結しないようにしてください。
自然素材の家のメリット
自然素材の家の最大の特徴は、無垢材の床や漆喰の壁など、素材自体が湿度を調整してくれる点ですカビが生えにくく家が傷まないことに加え、耐久性があるので長く住み続けることができます。その他にも、さまざまなメリットが挙げられます。
①健康的に暮らせる
自然素材の家は、空気中に化学物質が放出されないため、小さいお子様からから年配の方、化学物質によるアレルギー体質の人まで安心して暮らすことができます。
天然の木を使用した家は呼吸しているので調湿機能を兼ね備え、消臭作用があることも魅力の1つです。
②リラックスできる空間
無垢材を使った家は、肌触りが良く、フローリングに関しては、夏場はさらっと、冬場でもひんやり冷たくなることがありません。
季節を問わず年間を通して快適な肌触りを楽しめることに加え、自然素材の香りはリラックス効果もあります。
③住めば住むほど好きになる
無垢材は、年月を重ねるごとに深い色味になり艶が出てきて味のある風合いに変化します。
素材がもたらす「経年美化」は、馴染み深く自然の美しさを存分に味わうことができるため、愛着が湧くこと間違いありません。
④オンリーワンの住まいが手に入る
自然素材の家は、既製品にはない価値があり、紛れもなくオンリーワンの住まいです。
他にはない、たった1つの手づくり感のある、まさに家族と共に生きる家と言えます。
住む人の人生と共に年を重ねられる家だからこそ、根強い人気を誇っているのかもしれません。
自然素材の家の価格帯
自然素材の家を建てるには、通常、坪単価60〜70万円程度と言われており、ローコスト住宅の場合、30〜50%ほど安くなることも。
原材料の価格が高騰すると坪単価も上がり、現在、高い傾向にあると言えます。
自然素材の家で後悔しないために
自然素材の家づくりには多くのメリットがある反面、デメリットもあります。
マイホームは、一生に一度の買い物だからこそ、良し悪しを理解した上で選ぶことが後悔しない秘訣だと言えます。
冒頭で記述した「自然素材の家で後悔すると感じるポイント」を抑えた上で、さらにどのような点に注意すべきかご紹介しましょう。
自然素材の家づくりが得意な工務店を選ぶ
自然素材の注文住宅を検討しはじめ、いざ工務店を探してみると「数が多すぎてどうしたら良いのかわからない」と感じることがあるかもしれません。
素材に関する知識や経験、実例などを見て総合的に優れている工務店を選んで相談することをおすすめします。
素材をしっかりと時間をかけて選ぶ
自然素材と一口で言っても、それぞれ特徴があります。
木材による家づくりのため、素材選びで失敗すると想定外の家ができることも。
フローリング・内装、構造材・下地材、屋根・外壁はもちろん、キッチンや浴室・トイレ、和室など、どのエリアにどのような自然素材を選ぶかも重要なポイントとなります。
素材は時間をかけて納得のいくものを選びましょう。
コストとメンテナンスを理解しておく
自然素材を使用した家は、標準仕様ではなくオプションとして追加料金が発生することが多く、材料費が高いので施工費がかさむ傾向にあります。
素材のグレードや施工の範囲によって価格は異なるため、予算や希望を工務店に相談しながらプランを練ることをおすすめします。
また、自然素材の家はそれにふさわしいメンテナンス方法があるため、手入れに気を配る必要があることを頭に入れておきましょう。
日々のメンテナンスへの理解を深めておくことが大切です。
従来の家は年月を重ねるとリフォームが必要になりますが、自然素材の家は長持ちします。
維持費を考慮すれば、決して高い買い物ではないかもしれません。
まとめ
以下で対応をお願いいたします。
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